こんにちは。茨城県を中心に採用マーケティングをサポートしている日宣パートナーズです。BtoBのWebマーケティングにおいて、最も信頼を得やすいコンテンツのひとつが「事例・導入実績紹介」です。
ユーザーは製品やサービスの説明を読むだけでは、なかなか導入のイメージが持てません。「他社はどのように活用しているのか」「似た業種で成果が出ているのか」など、リアルな活用シーンから自社との共通点を探し出し、安心感を得たいと考えています。
事例・導入実績は、そうしたユーザーの不安を払拭し、決断を後押しする強力な営業ツールとなります。 この記事では、BtoBサイトにおける「事例コンテンツ」の基本構成から応用的なブランディング活用まで、具体的な作り方とポイントをご紹介します。
なぜ「事例・導入実績」が重視されるのか?
BtoBでは、検討から発注までに時間がかかり、関係者も多くなるため、客観的な判断材料が求められます。その中でも「事例」は、以下のような信頼形成に貢献します。
1.他社の導入実績による安心感
2.業種・課題が近い企業の成功事例からくる共感
3.実名・写真付きなら「リアルさ」が増し、説得力が強まる
サービス説明やパンフレットでは伝えきれない「導入の背景・経緯・成果」が詰まっているため、ユーザーは自社に置き換えて想像しやすくなるのです。
基本編|信頼される事例・導入実績の構成
効果的な事例・導入実績には、いくつかの「型」があります。以下の5つの流れを意識して構成するのがおすすめです。
1. 企業紹介・業種
どのような会社なのか、業種・規模・地域などを簡潔に記載し、読者が「自社に近いかどうか」を判断できるようにします。
2. 導入前の課題
どんな悩みや課題を抱えていたのかをリアルに描写します。数字や具体例があるとより効果的です。
3. 導入の決め手
なぜ数ある中から御社の製品・サービスを選んだのか?を、ユーザー目線の言葉で示します。
4. 導入のプロセス・使い方
実際にどのように導入されたのか、導入時のサポートや利用状況についても触れることで、「自社にも導入できそう」というイメージが湧きます。
5. 導入後の成果・変化
どのような変化・成果があったのか、できるだけ定量的に記載しましょう。顧客のコメント(写真付き)があるとより信頼感が増します。
応用編:ブランディングにもつながる「事例・導入実績」の魅せ方
導入事例は「比較検討層」への信頼強化だけでなく、ブランディングの一環としても活用できます。以下のような工夫をすることで、事例自体が企業の価値を伝えるコンテンツへと進化します。
1. 動画インタビューにする
テキストだけでなく、実際の担当者が語るインタビュー動画を用意することで、信頼度・臨場感が一気に高まります。話し方や表情からにじむ「リアルな評価」は、書面では表現できません。
2. 業種別にまとめる
複数の事例が掲載できる場合には、業種別ページにまとめることで「自社に近い事例」へとユーザーを誘導しやすくなります。工場向け、教育機関向け、IT企業向け…などカテゴリで整理しましょう。
3. ストーリー仕立てにする
課題~導入~改善までを、「物語」のように読ませるスタイルも効果的です。単なる導入された製品のスペック説明ではなく、「この会社も悩んでいたんだ」「それが今はこう変わった」という過程がユーザーの共感を呼びます。
事例・導入実績を作るときの注意点
1. 顧客の許諾を必ず得る
会社名・担当者名・写真などを掲載する場合は、事前に明確な許可をとることが必須です。
2.インタビューは「掘り下げ」が命
一問一答ではなく、「どうして?」「それでどうなった?」と掘り下げて話を聞くことで、説得力のある事例が作れます。
3.長く使えるように「汎用性」を意識
トレンドに依存せず、どの時代にも伝わるような普遍的な課題と解決策を選ぶと、長期的に活用できます。
社内に「事例・導入実績制作」の流れをつくろう
事例・導入実績は、一度つくって終わりではありません。新しい顧客が増えるたびに、継続的に制作・公開する体制をつくることが重要です。
たとえば:
1.初期契約時に「事例掲載へのご協力が可能か」をお客様にヒアリング する
2.一定の期間使用後に、満足度が高ければインタビューを依頼 する
3.制作はマーケティング部や外部制作会社が担当し、記事を作成する。
このように「自動で事例が増えていく仕組み」を整えることで、Webマーケティングにおける自社の情報資産が自然と蓄積されていきます。
まとめ|「事例・導入実績」はBtoBの最強コンテンツ
BtoBビジネスにおける事例・導入実績は、単なる“お客様の声”ではなく、「次の商談を生む営業ツール」です。
- 信頼感を与える
- 他社の活用例で導入のイメージを持たせる
- 自社の強みや姿勢をブランディングとして発信できる
この3つの効果を持つ事例・導入実績コンテンツを、戦略的に活用することで、Webサイトは静的な“情報”から、動的な“商談の機会創出ができるツール”へと進化していきます。
「最近、サイトに事例が増えていないな」と感じたら、まずはひとつ、新しい事例の取材から始めてみてはいかがでしょうか。
監修者
小池 正也(こいけ まさや)
Yahoo! JAPANの広告代理店にてWEB広告の運用に携わる。2009年、茨城県での事業立ち上げを機にUターンし、地域に根ざしたWEBマーケティング支援をスタート。これまで300以上の企業や店舗のWEB広告に携わる中で、広告を出すだけでは成果につながらないという課題を実感。
現在はWEBマーケティング全般に携わり、企業の魅力を引き出すWEBサイト制作や、Google広告・Yahoo広告・DSP広告・SNS広告などの運用、Googleアナリティクスを活用したアクセス解析を行う。現場での経験を活かした、改善提案を行っている。