修正だけ伝えているとデザイナーが悲しい顔をする理由。

こんにちは。茨城県を中心にWEBマーケティングをサポートしている日宣パートナーズです。
業界で10年以上ウェブデザイナーとして仕事をしてきましたが、この仕事をしているとプライベートでよく「今やりとりしている業者さん(デザイナー・制作会社など)に、こういう直しをお願いしたらなぜかうまくいかなくて…どうしたらいいの?」と聞かれる事があります。

直接聞きにくかったり、今更聞けないけど実は気になっていることが結構あるようです。場合によってはほんの少しのすれ違いや思い違いをそのままにしてしまうと、ミスや関係の悪化に繋がりかねないことも。

この記事では、そういった事柄について例を上げながらご紹介していこうと思います。

目次

はじめに

ではさっそく「ある企業の広報担当(発注者)が、ウェブサイトの立ち上げを担当することになり、制作会社のデザイナー(受注者)にデザイン案の作成を依頼した」と過程して、状況を見てみましょう。

作ってもらったデザインに大満足

自分の会社のウェブサイトを立ち上げることが決まり、制作会社にデザイン案の作成を依頼した。一週間後、発注者のもとにデザイナーからメッセージが届く。

「先日のお打ち合わせを元にウェブサイトのデザイン案を作成しました。デザインの方向性はいかがでしょうか。修正などございましたらご連絡ください。」
という内容と共にデザイン案が添付されていた。

デザイン案を確認したところ理想通りで非常に良かった。
「とてもいいデザインだな。でもイラストのタッチはもう少しシンプルでもいいな。
色は弊社のロゴに合わせて青系にしてくれたのか、さわやかで非常にいい。
所々にある黄色もアクセントになってておしゃれだ。
もう少し随所に黄色を増やしてもカッコいいかも。
明朝系のフォントでキレイに仕上げてくれているな。
でもバナーはインパクトのあるフォントでもいいかもしれない。」
この調子なら微調整くらいで完成できそうだな!と胸をなでおろした。

「修正があったら言ってください」と言われたので

「メッセージには修正があったら言って欲しいと書いてあったし、連絡を入れよう!」

電話で伝えると後で内容を確認しづらいかなと思い、分かりやすく箇条書きにしてメッセージで送ることにした。

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株式会社●▲■ デザイナー ○○様
ウェブサイトのデザイン案を作成いただきありがとうございます。
お手数ですが下記の点につき、ご一考願えませんでしょうか。

・イラストのタッチはシンプルに
・黄色を増やしたい
・キャッチーな部分はインパクトのあるフォントで。明朝系じゃなくても。

お忙しいところ、大変恐縮でございますが何卒よろしくお願い申し上げます。

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理想通りだったデザインが一変!?

修正の依頼をしてから数日後「修正案をお送りします」というメッセージがありデーターを確認した。
「あれ?イラストは確かにシンプルになっているけど、
全体の色がだいぶ黄色が多くなってしまったな。青で良かったのに。
フォントも明朝系じゃなくなってる。
うーん・・・印象がだいぶ変わってしまったなぁ。」

その後も何度かメッセージのやり取りをしたが、どんどん方向性が違ってきてしまった。直してほしくないところまで変更されてしまう。

一度直接話した方が良いかもしれないと、会うことにした。

悲しい表情のデザイナー

「この度は申し訳ございませんでした。ご希望に合うデザインをご提案できず・・・」と悲しい表情のデザイナー。話を聞くと、方向性が違っていると思い、印象の違う案を送らせていただいたと言う。発注者は慌てて否定した。

「そんなことはありません!最初に頂いたデザインで、方向性は合っていましたし、想像していたよりずっとオシャレで気に入りました。直したいところもほとんどありませんでしたよ」と発注者が伝えると、「気に入っていただいたのですか?方向性のOKが出ませんでしたので、最初のデザイン案とは変えていかなくてはと考えて修正をお送りしておりました。」

発覚!本当に修正しか伝えてなかった!

方向性が違っているなんで一言も言っていないのに…。

そう思いメッセージでのやり取りを見返していると。
「デザインの方向性はいかがでしょうか。修正などございましたらご連絡ください。」に対し、確かに一度もデザインの方向性はOKと伝えておらず、修正したいという文面だけで何度も返信していることに気がついた。

修正の前に伝えるべきだった大切な言葉。

お互いに勘違いしていたことに気が付いて、もう一度最初のデザイン案を元に打ち合わせを再開した。

「デザインの方向性はこちらでOKです。
イラストはリアルさより、パッと見て分かりやすいシンプルなタッチに。
色は弊社のロゴに合わせて青系にしてくれたのがさわやかで非常にいいです!
ポイントに入れてくれた黄色もアクセントになってておしゃれだと思います。
もう少し随所に黄色を増やしてもカッコいいかなと。
明朝系のフォントもキレイで気に入りました。
でもバナーのキャッチーな部分はインパクトのあるフォントでもいいかもしれないです。」と、良い点(変えなくて良い点)と修正したい点をしっかり話し合った。

後日、しっかりと希望通りのデザインが上がってきた。

まとめ

修正のやりとりが円滑に進む3つのポイント

上記の例から分かる様に、実は忘れがちだけれど「伝えておくことで修正のやりとりが円滑に進むポイント」があります。

【ポイント①】全体の方向性はOKかどうか
【ポイント②】良いと思った点(修正しなくて良い点)を必ず伝える
【ポイント③】そして直したい所については「どんな理由で直したいのか」を添える

修正を依頼する時のやり取りが「うまくいかないなぁ」と感じた時には、これらのポイントを思い出してみてください。
 もちろん、発注者に限らずデザイナー自身が「このように修正依頼を伝えていただけると作業がしやすいです」と先に伝えるというのも方法の一つです。厳密に決まった方法はありませんから、お互いがやりやすい方法を一緒に探すよう心がけていきたいですね。

最後に

デザイナーである自分自身も「この表現よかったよ!」と伝えてもらった時は、お客様に合う様に試行錯誤して作ったものですから、非常に嬉しいと感じます。
「このデザインが気にいてもらえたのなら、こういった表現もご提案できるかも!」とご提案の幅が広がります。

今お願いしているデザイナーさんや制作会社とのやりとりに不安を感じている方は、今回紹介した3つのポイントを取り入れてみてください。
日宣パートナーズでは、ヒアリングを通じて様々なWEB広告やウェブサイトの運営サポートを提案しております。気になることがございましたらお気軽にご相談いただければと思います。

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