こんにちは。茨城県を中心に採用マーケティングをサポートしている日宣パートナーズです。BtoB企業のWebサイトでは、「どんなにアクセスがあっても、問い合わせにつながらない」という悩みが少なくありません。原因はさまざまですが、そのひとつに「アクションのきっかけ」が不足しているケースが多く見られます。
情報を発信しても、ユーザーが次にどのようなアクションをすれば良いのかが分からないと、ページを読んで終わりになってしまいます。逆に、明確な“次の一手”があるだけで、問い合わせや商談への流れは大きく変わります。
この記事では、BtoBサイトで成果を上げるために有効な「行動を促す体験型導線」について、具体的な施策と設計のヒントをご紹介します。
「体験導線」の具体策 3選
ここからは、「実際に体験できる」機会を設けることで、検討から意思決定につなげるための具体策を3つご紹介します。
トライアル(無料試用・サンプル提供)
製品やサービスに“手応え”を感じている方は、ぜひ「体験の場」を設けてみましょう。
どれほど優れた機能や特長があっても、実際に使ってみるまで本当の価値は伝わりにくいものです。だからこそ、「まず使ってもらう」導線が、導入の後押しにつながります。
たとえばSaaS系のサービスであれば、無料トライアルの導入は今やスタンダードです。実際に操作してもらうことで、ユーザーの印象は「便利そう」から「これなら導入できそう」に変わっていきます。
また製造業でも、特定製品に対してサンプル提供や小ロットでの試作対応を行うことで、検討中のユーザーの背中を押すことができます。導入後のイメージがより具体化され、「試して納得したうえで選ぶ」安心感が生まれます。
トライアル導入のポイント
1.トライアルの内容・期間・申し込み方法を明確にする
ーユーザーが迷わず行動に移せるよう、手順や条件をわかりやすく提示しましょう。
2.「どんな課題に対してどのような効果があるか」を具体的に訴求する
ー単なる“お試し”ではなく、“課題解決の実感”につながるような訴求が鍵になります。
3.トライアル中のサポート体制を伝え、安心感を提供する
ーサポートがあることで、ユーザーは安心して使い始めることができます。
工場見学・現地訪問の案内
製品やサービスの魅力は、実際の現場を見ることでより深く伝わります。
特に製造業やBtoBの分野では、「どのような設備で製造されているのか」「品質管理はどのように行われているのか」「対応してくれるスタッフはどんな人なのか」といった点が、顧客にとって気になるポイントです。
こうした疑問や不安を解消する手段として有効なのが、「現地見学」というリアルな体験の提供です。
オンライン上の情報だけでは伝えきれない“空気感”や“対応力”を、実際に足を運んでもらうことで肌で感じてもらうことができます。
見込み顧客にとっても、現場を訪れることで製品やサービスへの理解が深まり、「信頼できそう」「ここにお願いしてみたい」といった前向きな感情が生まれやすくなります。結果として、検討フェーズから意思決定フェーズへのスムーズな移行が期待できます。
工場見学・現地訪問導入のポイント
1.見学までの申込ステップをシンプルにする(フォーム、日程調整など)
ーフォーム入力や日程調整の流れはできるだけ簡潔にし、ハードルを下げましょう。
2.見学で得られること(製品品質、管理体制など)を明確に伝える
ー製品品質や管理体制、作業プロセスなど、「何を知れるのか」を具体的に記載することで、参加意欲を高めることができます。
3.対応者の顔が見える紹介も有効
ー「誰が案内してくれるのか」を事前に伝えることで安心感が生まれ、訪問に対する心理的ハードルが下がります。
試作品づくりのサポート
「試作対応」は、ユーザーにとって非常に心強い判断材料のひとつです。
本格的な導入前に、製品や部品の仕様・品質・適合性などを事前に確認できることで、安心して次のステップに進むことができます。
たとえば、技術提案の一環として試作品を提供したり、カスタム製品の開発前段階としてミニモデルや簡易サンプルを 製作したりすることで、ユーザーに「相談できる」「一緒に形にしてくれる」という印象を与えることができます。これは単なるサービス提供ではなく、課題解決に寄り添う“伴走型の支援”として、企業間の信頼関係を築くきっかけにもなります。
また、試作に対応することで、ユーザー自身も仕様や使い勝手について具体的なフィードバックを得られるようになり、結果として製品の完成度がより高まるケースも多く見られます。
試作品製作 導入のポイント
1.小ロット・試作対応の条件を明確に提示する
ー何個から対応可能か、納期やコスト感など、判断に必要な基本情報はできるだけ事前に示しましょう。
2.過去の試作事例やお客様の声を掲載する
ー実際の実績を掲載することで、「どんな試作が可能なのか」「他社はどう活用しているのか」といった具体的なイメージが湧きやすくなります。
3.「売り込む」ではなく「一緒に考える」スタンスを伝える
ー営業色が強すぎると構えられてしまうこともあります。技術相談や共同開発のような、伴走型の取り組みであることをしっかり伝えましょう。
「行動導線」を意識した設計をする
いくら魅力的な「体験導線」を用意しても、ユーザーがすぐに申し込める導線がなければ、その効果は十分に発揮されません。
大切なのは、ユーザーが迷わず次のステップへ進めるような“行動のきっかけ”をしっかり設計しておくことです。
たとえば、体験ページや製品紹介の直後に「トライアル申込はこちら」「見学予約をする」など、具体的な行動を促すCTA(Call to Action)ボタンを設けておくと、ユーザーは自然な流れでアクションを起こしやすくなります。
また、体験導線ごとに専用の説明ページや申込フォームを用意しておくことで、情報の過不足や手間による離脱を防ぐことができます。フォーム自体も、スマートフォンからでも簡単に入力できるよう、シンプルな設計を心がけましょう。
導線設計のポイント
1.明確なCTA(Call to Action)を配置する
ー「無料で試してみる」「今すぐ相談する」など、次のアクションが一目でわかるボタンを設置します。
2.各導線に専用ページや申込ページを設ける
ー体験内容や申込方法、流れなどをあらかじめ明示しておくことで、安心して申し込んでもらえます。
3.入力フォームはシンプルかつスマホ対応をする
ー必要最低限の項目で完了できる構成とし、どんな端末からでもスムーズに送信できる設計にしましょう。
「気になる」で終わらせず、「実際に行動してもらう」ことが、体験導線の成果を最大化につながります。
ユーザーの心理的ハードルをできるだけ低くするためにも、行動導線の設計にはぜひ一度立ち返ってみましょう。
まとめ|行動を促す導線が“次の商談”をつくる
Webサイトの目的は情報提供だけではありません。
集客したユーザーを、次のアクションに導くこと。それがWebマーケティングの本質です。
体験型の導線として「トライアル、見学、試作」を取り入れることで、ユーザーにとっての“心理的ハードル”を下げて、自然な形で問い合わせや商談へつなげることができます。
現在運営されているサイトに、「実際に触れて確かめられる機会」はあるでしょうか?
もし「情報だけで終わっている」と感じたなら、今日からでも導線の見直しを始めてみましょう。
貴社のWebサイトが、信頼と行動を生む“営業の入り口”となるはずです。
監修者
小池 正也(こいけ まさや)
Yahoo! JAPANの広告代理店にてWEB広告の運用に携わる。2009年、茨城県での事業立ち上げを機にUターンし、地域に根ざしたWEBマーケティング支援をスタート。これまで300以上の企業や店舗のWEB広告に携わる中で、広告を出すだけでは成果につながらないという課題を実感。
現在はWEBマーケティング全般に携わり、企業の魅力を引き出すWEBサイト制作や、Google広告・Yahoo広告・DSP広告・SNS広告などの運用、Googleアナリティクスを活用したアクセス解析を行う。現場での経験を活かした改善提案を行っている。